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淺松

馬鹿力

(以下苦手な方は苦手な話なのでご容赦ください)

学生時代にとある喫茶店でアルバイトをしていました。

オーナーはおおらかというかいい加減というか,店をバイトに任せっきりにしていることもしばしばで,

まあ衛生面についてもそのおおらかさは発揮される傾向にあり,

厨房あたりに例の「茶色の憎いヤツ」がちらほら出現することが増えたので,

「よしいっちょ閉店時にバルサンでもたくか」と思い立ち,バルサン3個を仕掛けて帰りました。

さて翌朝。

もうひとりのバイトの後輩の女の子が泣きそうな顔でドアの前に立っています。

「どうしたの」

「ちひろさん・・・私・・は,入れません・・・・」

入り口ドアのガラス越しに中を覗いてみると,

白いはずの床の大部分が茶色いシミのようなもので覆われているではありませんか(ギェーー!!!!!!!)

心の中で絶叫し息を呑みましたが,かわいい後輩女子の手前でもありそんなことはおくびにも出さず。

「・・・わかった。外で待ってて」

さくさくと私ひとりで掃き掃除開始。

結果はおおむねチリトリ2杯分となりました(神に誓って話は盛っておりません)。

昔から同性に頼られるといいかっこしたくなるというか馬鹿力が出る性格でした。

それが今の仕事にも反映されている気がします。

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